Linux上でWindowsのソフトを使う。(Wine)

 最近、WindowsよりもLinuxの方が使用頻度が高くなってきました。そうすると、、、Windowsでしか使えないソフトを動かしたくなるときがあります。
いちいち、PCを切り替えるのも不便なので少し調べたところ、使いたかったソフトがWine上で動く情報を見つけました。
 インストールして使えるようにするまでのメモです。

★注意★
 Wine上では全てのWindowsアプリケーションが動くわけではありません。
 動いたらラッキー程度に思っておきましょう。

環境

本記事で使用した環境はUbuntu18.04です。

使いたかったソフト

 RadminViewerというリモートでWindowsを操作するソフトです。(Windows専用)
RadminのHP
 ホスト側(RadminServer)は有料で¥3,920なのですが、永久ライセンスです。

サウンドは対応していないません。(ホスト側で鳴ります。)
Windows10HomePCや録画専用PCを遠隔操作したいときに使っています。

現在はTeamVeiwerがありますが、広告やダイアログが面倒なので同一LAN内ではRadminの方を好んで使っています。

インストール手順

①Wineをインストール

下記のコマンドを実行して、wineをインストールします。

sudo apt install wine-development

②Winetricksのインストール

★makeするにはbuild-essential、実行するときにcabextractが必要です。

sudo apt install build-essential cabextract

 Ubuntuからインストールできるパッケージは古いためWinetricksはgithubからダウンロードします。

wget https://github.com/Winetricks/winetricks/archive/20181203.tar.gz
tar xvf 20181203.tar.gz
cd winetricks-20181203
sudo make install

③文字化けについて

 winecfgを起動するとなぜか日本語は表示されるのに、英語が表示されません。

★補足★

 英語でいい場合は英語のインストーラーを使えば問題ありません。
winecfgを起動する時は「LANG=C winecfg」
wineを起動するときは「LANG=C wine」
という風に「LANG=C」を使えば英語表記で使えます。フォントをインストールするとかなり大きなディスク容量を消費します。

フォントのインストール

 winecfgとWindowsの日本語インストーラーの文字化けを直すにはwinetricksを下記のように実行します

winetricks allfonts fakejapanese

Windowsのインストーラーを起動

wineのインストールが終わったら、入れたいWindowsのインストーラーを起動します。exeとmsiで起動コマンドが異なります。

●exeのインストーラー

wine ~/Download/hogehoge/setup.exe

●msiのインストーラー

wine msiexec /i ~/Download/Radmin_3.5.2.1_JP/Radmin_Viewer_3.5.2.1_JP.msi

あとはWindowsのインストーラーに従う

 インストーラーが起動した後は指示に従ってインストールしてください。

★インストール時のワンポイント★
Windowsは「Program Files」か「Program Files (x86)」とか読みやすさ重視(?)でフォルダ構成されていますが、いざコマンドラインで使おうとするととっても不便です。(´・ω・`)

ちなみにWineのCドライブはLinux上から見ると「~/.wine/drive_c」となるので下記のように表現します。

C:\Program Files\ → ~/.wine/drive_c/Program\ Files/
C:\Program Files (x86)\  → ~/.wine/drive_c/Program\ Files\ \(x86\)/

 インストーラーでインストールフォルダを変更できる場合は分かりやすい名前に変更しましょう。シェルかエイリアス作っても良いかもです。

インストール後の起動方法

 コマンドラインからexeを呼びます。(例、RadminViewerでデフォルト設定の場合)

wine ~/.wine/drive_c/Program\ Files\ \(x86\)/Radmin\ Viewer\ 3/Radmin.exe

シェルの作り方

①エディターで新規作成

vim ~/radmin.sh

②スクリプトを記述

このようなスクリプトを書きます。

#!/bin/bash
/usr/bin/wine ~/.wine/drive_c/Program\ Files\ \(x86\)/Radmin\ Viewer\ 3/Radmin.exe

③実行権限を与える。

chmod +x ~/radmin.sh

 良く使うのであれば、/usr/local/bin配下におけばいいでしょう。

起動後のイメージ

 下記のように、Linux上でWindowsのアプリケーションを動かすことができました。使いたいアプリケーションがあったら是非挑戦してみてください。

エラーの対処

Winetricksでallfontsがインストールできない

 Ubuntu17.10ではエラーが大量に出ても、インストールできていたのですが2019/1/15に確認したところPowerPointViewer.exeのところで止まるようになってしまいました。原因を調べたところ、MicrosoftでPowerPointViewer.exeのサポートが終了した影響のようです。winetricksの最新版をインストールしましょう。

●参考

I cannot figure any ways to fix this. #1106

●表示されるエラー 

sha256sum mismatch! Rename /home/(username)/.cache/winetricks/PowerPointViewer/PowerPointViewer.exe and try again.

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