PCに繋いだUSB機器を他のPCへ切り替えたいときに使えるソフト
家に帰った後、デスクトップに接続したキーボードを持ち運んでいたノートPCやタブレットで使いたいといったとき、いちいち繋ぎ変えないでも使う方法があります。
Virtualhere(英語)というソフトを使えば可能です。
LANを経由して、USB機器の接続を切り替えることができるソフトです。無料版はいくつか制限がありますが、試すには十分です。
使用例
デスクトップに接続しているキーボードとマウスをノートPCで利用するといった使い方が考えられます。
特長
①サーバ側で利用可能な端末の種類が多い
Windows,MacOSX,Linux,RasberryPI,Android,NASなど対応OSが多いのが特徴です。
詳しくはVirturlHereのHPを見てください。
②クライアントもWindows,MacOSX,Linuxが利用可能
現在市販されているUSBデバイスサーバはWindowsとMacOSXのみです。
③有料版のみであるが、ログイン画面でも利用可能
VirtualHereClentにはWindowsやMACOSX上のサービスとして登録する機能があります。
→USBデバイスサーバでは実現していない機能です。この機能が使えないと自動ログインしないといけません。
④サーバOSに対応していないUSB機器も使える可能性あり
認識さえしてくれれば、切替が可能です。
例えば、Linuxに対応していない地デジチューナーも接続できます。バッファローの地デジチューナーで試してみましたが、WindowsのClientから接続すればちゃんと動きました。
⑤PC内蔵の機器も利用できる場合がある
カメラやカードリーダーが付いているノートPCをサーバにする場合、もし内部でUSB接続されていればそれも使えます。
使用上の注意点
①他のPCで使っているUSB機器はサーバマシン上では動かなくなる
VirtualHereClientから接続する(≒物理的に接続を切り替える。)と使っている間、そのUSB機器はサーバ側では動かなくなります。
VirtualHereClientから切断すると使えるようになります。
②切断後サーバで使えるまでに少し時間がかかる
設定で変更可能ですが、デフォルトだと最大3秒ぐらい待ちます。
③ネットワークの負荷が上がる
USBの通信をLAN上で行うため、どうしてもネットワーク負荷があがります。ディスプレイアダプタ、TVチューナーやHDDからのファイルコピーなどを利用する場合、ネットワーク環境によっては動作が遅くなったりする可能性もあります。
④全部のUSB機器が使えるわけではない
私の持っている機器で試してみましたが、相性が悪い機器もあるようです。
無料版の制限
無料版では以下の制限があります。
①1度に切替できるのはUSB機器1つだけ
サーバに接続したUSB機器のうち、同時に使えるのは1つだけです。
②クライアント側をサービスとして起動できない
ログインしてVirtualHereClentを起動するまで使うことができません。
③SSL通信ができない
ネットワーク上のUSB通信を暗号化することができません。
④クライアント側でTrial Editionのダイアログが出る
サーバ発見時にダイアログが出ます。
使用方法
Windows版【その1 サーバ】
①ダウンロード
サーバソフトをWindows USB Serverからダウンロード。(64bit版と32bit版があります。)
②ダウンロードしたファイルを実行
以下のダイアログが表示され、接続する準備ができます。
Windows版【その2 クライアント】
USB機器を使いたいPCで作業を行います。
①ダウンロード
クライアントソフトをVirtualHere USB Clientからダウンロード。(64bit版と32bit版があります。)
②ダウンロードしたファイルを実行
インストールの必要はなく、実行するだけで動作します。
③ツリーを開く
④使いたいUSB機器を選択して右クリック
⑤「Use this device」を選択
「Use this device」を選択すると使えるようになります。
有料版へアップグレードするには
こちらのページから支払いを行います。
クレジットカードで支払をするとメールアドレスに連絡が来ます。(英語)
・1サーバにつき1つライセンスが必要。
2018/2/28現在は$49.00 USDです。
おわりに
USBデバイスサーバは無限の可能性を秘めるで紹介しましたが、USBデバイスサーバはキーボードやマウスを切り替えるときに非常に便利なのでぜひ使ってみてください。